. Last Update : 2004.06.02

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ブレーキフルード交換


免責事項
ここで記載している内容はあくまで私個人の備忘録として記録しているものです。部品の購入、加工、取り付け等は各個人の責任において行って下さい。
万一、ここに記載の内容を実施し破損、汚損、不具合、事故、損害、誤購入等が発生しても、当方へはいかなる賠償、責任等を請求しないものとし、当方はいかなる責任も負いません。
ここで記載の部品の品名、品番、価格は購入当時のものであり、その後変更や廃番になる可能性がありますのでご注意下さい。


ブレーキパッドを交換したついでに、ブレーキフルードも交換しました。

ブレーキフルードには沸点によってDOT3、DOT4、DOT5に分けられています。
DOT規格はアメリカのの規格ですが、日本のJISもこのアメリカの規格に準じたものとなっています。
このDOT規格は数字が大きいほど沸点が高くなることを示しており、沸点が高いからといって決して ブレーキがよく効く訳でもフルードが長持ちする訳でもありません。 ブレーキを使うことでブレーキ周辺が高温になるような車種や、そういう走り方をする人向けに沸点の高い フルードが用意されています。

今回ブレーキフルードを交換するにあたってはDOT3でも良かったのですが、 気分的に少しグレードの高いものの方が良かったのでDOT4を選びました。
サーキットを走るわけではないので、DOT5はDOT4との価格差を考えると明らかにオーバースペックです。 仮に峠をキンキンに走ったとしてもDOT4で十分です。


今回使ったブレーキフルードです。
左が新品のフルード、右が50,000km走行のフルードです。
リザーブタンクから抜き取りました。
もう真っ黒です。
ブレーキフルードの交換作業はワンマンブリーダーがあれば一人でもできますが、通常は二人で作業します。 一人が古いフルードを抜き取り、もう一人は運転席に座ってブレーキペダルを踏みます。

まずはスポイドなどを使い、リザーブタンクから古いフルードを抜きます。 この時フルードをこぼさないように注意します。
万一、しずくがこぼれた時のために、ウエスなどを敷いておくといいでしょう。

古いフルードを抜いたら、新しいフルードを補充しておきます。 交換作業中は絶対にリザーブタンクを空にしてはいけません。 もし空にして空気が入っちゃうと、エア抜き作業が面倒です。
今回はブレーキパッドを交換したついでにフルードも交換したので、ジャッキアップしてタイヤを外す作業は済んでいます。

フルードの交換作業はリザーブタンクから遠いところからやるのがセオリーですので、リア側からはじめます。
キャリパーの上部に、ブレーキフルードを排出するブリーダープラグのキャップ(写真の赤丸内)がありますので外します。
キャップを外すとブリーダープラグがありますので、メガネレンチをかけてから排出用のホースを取り付けます。 この排出用のホースは、内径5〜6mmぐらいの弾力のあるホースを使います。 ホースの先に排出した古いフルードを受けるための容器を取り付けます。
ここで運転席に座った人に声を掛けブレーキペダルを踏んでもらいます。 踏んでもらっている間にブリーダープラグを緩めると、古いフルードが出てきます。フルードが出たらプラグを閉めます。 プラグを緩めている間は絶対にペダルから足を離してはいけません。古いフルードが逆流してしまいます。 エンジンが掛かっていないとブースターが効きませんので、ブレーキはかなり重たくなっています。

二人のやり取りは・・・
A(プラグ側):「はい、踏んで〜」
B(運転席):ブレーキを踏む
A:プラグを緩めてフルードが出たら閉める
A:「はい、離して〜」
B:ペダルから足を離す
・・・の繰り返しです。

これを3〜4回繰り返すと、ホースから排出されるフルードの色が透明になりますので これで交換終了です。
リザーブタンクの液量が減っていますので、また注ぎ足します。

反対側も同じように交換します。
交換終了後は必ずリザーブタンクに新品のフルードを足します。
左右リア側が終われば、次はフロント側です。
キャリパー上部にブリーダープラグのキャップがありますのでこれを外し、ホースを取り付けます。
リア側と同じように、
ブレーキペダルを踏む → プラグを緩める → 古いフルードを出す → プラグを閉める → ペダルを離す を透明なフルードが排出されるまで 繰り返します。
フロント側も交換したら、最後にリザーブタンクに新しいフルードを MAXのラインまで入れて完了です。

リザーブタンクに入っているフィルターをブレーキクリーナーで掃除しておいてもいいでしょう。
ブレーキクリーナーで掃除した場合、クリーナーが完全に乾いてからリザーブタンクに戻して下さい。

タイヤを取り付ける前にもう一度ブレーキを強く踏みこんで、ブリーダープラグから液漏れがないか確認します。 プラグが完全に閉まっていないために液漏れなんてことのないように・・・


作業自体は特に難しいことはありませんが、なんせ命に関わる重要保安部品ですので細心の注意のもと確実に行いましょう。
初めてやる場合には、経験者に手伝ってもらう方がいいでしょう。



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